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活動報告

【生物同好会】長野大学淡水生物学研究所見学会

2022.03.11 クラブ速報

公立大学法人長野大学に、今年度、淡水生物学研究所が設立されました。最先端の淡水生物研究をしている施設です。

【令和3年度・長野大学淡水生物学研究所見学会】

日時:3月11日(金)16時30分から

こちらで見学会を開催して頂き、生物学や生態学に興味のある生徒が参加をしました。こちらの施設は元々、国立の中央水産研究所でした。長野大学が2021年8月に取得して、2025年度に開設予定の理工系学部の中核施設になる予定です。構内には、千曲川から毎秒、0.5tの水を引き入れて、水路やため池が多数あり、生態学の実験が可能です。続いて、研究棟も拝見させて頂きました。1Fのウェットラボでは、大型水槽で魚類を飼育でき、現在研究中のフナ、ウナギの飼育をしています。2Fには、次世代シーケンサー(DNA塩基配列自動読み取り装置)を備えており最先端の研究ができる施設です。

児玉准教授(海洋科学博士)は本校卒業生で、昨年度の研究結果を説明して頂きました。千曲川から信濃川水系の環境DNA(eDNA)を使って魚類相の研究です。採水した水を調べることで、どのような生物が生息しているかが判定できる新しい技術です。意外と、千曲川は魚類の種類は少なく、むしろ、支流の方が多いという点に興味を持ちました。続いて、所長の箱山教授(理学博士)が最新研究について説明をして頂きました。わかりやすい説明で、参加した高校生には刺激となったようです。最近の研究から①台風19号後のかく乱のモニタリング(2019年台風19号による豪雨の生物相への影響、特定外来生物のコクチバスは減少、ウグイ、オイカワは増加している)②ウナギ資源の管理(減少するウナギを統計学を使いリスク計算をする)③フナの行動(フナの生殖法は無性型と有性型を併用型である)④ネオニコチノイド型農薬の影響(この農薬が市販されるようになり在来の魚類の減少が指摘され始めている)についてお話をして頂きました。

大学の研究所にお邪魔をして、社会の問題解決を目指して研究活動を続けていることを感じ、大きな刺激をえました。本日は貴重な機会を頂き、ありがとうございました。上田ケーブルビジョンで放映されました。20220318

探究活動を続けていくことで、新しい発見があり、新しい疑問が湧き続けます。だから学び続けます。本同好会も千曲川水系の水質調査を続けて5年目となりました。好奇心を持ち続け、少しづつ自然の素顔に迫って参りたいとおもいます。長野大学ホームページはこちらです。

 

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